災害対策をもう一歩進めませんか?


1.自治会の防災活動として思い浮かべるのは?

毎年、補助金で水と食料を買い、地域防災拠点の防災訓練に参加する自治会が多いと思います。
防災訓練では会館等に集合して避難所に移動し、避難者カード記入や仮設トイレ設置など、避難所運営の訓練を繰り返します。
これはこれで重要な訓練です。

そして、防災訓練が上記のような内容なので、災害への備えと言うと、どうしても避難所運営を考えがちです。
でも、それぞれの自治会・町内会(単位自治会・町内会)に視点を移すと、それだけで良いか? という疑問が湧きます。
現実には 避難所の運営は、災害時に自治会が行う活動のごく一部に過ぎません

2.災害時の自治会の役割の全容

次の図をご覧ください。細かい内容を見る必要はありませんが、色の違いにご注目ください


災害時の自治会活動は、在宅避難者対応など町内のこと(図の黄色の部分)が圧倒的に多いのです。
確かに地域防災拠点の運営(薄緑色)という役割も一部にはありますが、避難所運営(水色)は拠点運営のそのまた一部に過ぎません。
避難所運営は自治会の役割のごく一部でしかないのです。
避難所運営ばかりに目が行くと、他の部分への備えが手薄になってしまいます。

今一度、自治会の役割を見直して、水・食糧の備蓄や避難所運営に留まらず、本当に役立つ災害への備えをしてみませんか?

なお、これらを考えるときに、いくつか改めて考えるほうが良いと思う点があります。

  • 体制の問題
    自分達の町内での活動を担う役員と地域防災拠点の運営を担う役員を分ける必要あり。
    両者の間の連絡・調整役も必要。
    町内での活動は人手が足りず、住民から活動有志を募ることも必要。
  • 避難所に避難者が入りきれるか?
    本当に避難すべき人は誰? 避難希望者を減らすには(在宅避難できるようにするには)どうしたら良いか?
  • 水、食料を自治会で備蓄する必要があるのか?
    あるとすれば何のために何人分を備蓄する?
  • 避難所の運営は誰が行うべきか?
    立ち上がりは訓練経験のある拠点運営委員が行うのが自然だが、立ち上った後は誰がやるべきか?
    また、炊出し等の外部ボランティアを受け入れるべきか?
  • 防災訓練の内容
    毎年200人で仮設トイレ設置訓練を繰り返す必要があるか? 地域にトイレ仮設方法を知っている人が10人も居れば、その中の誰かしら一人が避難所に駆け付け、その場に居る避難者に教えながら指揮して一回設営すれば済む話。
    200人で同じ訓練を毎年行うよりは、他の様々な訓練や資機材の作り込みを行うほうが実践的と思われる。

その他にも、いろいろとあると思います。
ご一緒に想像しながら考えてみませんか? 彩防災企画は考えるヒント等を提供してサポートします。

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