昨日は受援力について、思うところをお話させて頂きました。本日はその続きです。
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2) 「助けて!」と言える勇気を持つ
まずは自分が出来る範囲で、自分なりに一生懸命に頑張ってみる・闘ってみるべき、その姿を周囲に見せるべきとお話ししました。
ただ、闘っている姿を見せているだけでは、支え合いには繋がりません。周囲は「大変だな」とは思うものの、「困っているんだな」とまでは思わないからです。
自分で一生懸命に頑張ったうえで「今、こんなで大変なんだ、辛いんだ」「助けて!」と周囲に話して、初めて助けが必要なんだなと認識されます。
でも、これも私のように誰にでも自分の事を話せる人間の「強者の理論」かもしれません。自分の事を話せない方も大勢いるようです。というか、話せない方のほうが多いようです。
以前に少し離れた所に住む知人から SOS を受けた時、「周囲の人にもう相談した?」と聞くと NO でした。自分の困っていること、自分の弱いところを人に見せてはいけないと思っていたとのことでした。また、人に相談するのは勇気が要るとも。
意を決して私のところに連絡してきたようです。
私が人に相談できるのは、自分にこだわりが無いからか、プライドが無いからなのか、よく分かりません。
ともかく、誰もが「助けて!」と言えるようではないようです。
でも、支えてもらうには、なるべく「助けて!」と勇気をもって言ってみましょう。
それで救われるのは自分なのですから・・
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3) 周囲の人は、察して気遣えるとよいのでは?
自分から「助けて!」と話せない方は多いと思います。
ではどうするか?
大変そうだなと思ったら、周囲が気遣って、さりげなく聞いてあげられるといいと思います。
でも「大変なの? 何かお手伝いできる?」とストレートに聞いても、なかなか語ってくれないと思います。自分の弱い所をさらけ出すのですから。
「いえ、大丈夫です」と返されて終わってしまいそうです。
そんな時、私はまずは自分から、過去の苦しかった自分の体験を問わず語りにお話しすることがあります。すると「私と同じだ!」と堰を切ったように話し始めてくれたこともありました。
自分の弱いところを見せたからこそ、相手も弱いところを見せてくれたのだと思います。
それでもダメな場合は、私には対処のしようがなく、他の方にお任せするしかありません。
私のような接し方も一つの方法ですが、誰にでも有効というわけでもないのです。
なので、いろいろなタイプの接し方の人が居て、いろいろな接し方でアプローチすれば、誰かがマッチして事態が良い方向に動き出す可能性が高くなると思います。
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ただ、やはり困っている当事者自らが「助けて!」と発信できるのが一番良い方法です。
人に弱いところを見せたくないとか勇気が要るとかも一理ありますが、困った時には「助けて!」といえることが大切なんだよと、家庭や学校で教えるべきだと思います。
なお、まれに弱いところに付けこむ悪い人もいますから、絶対的に信頼できるという人以外の場合は、友人や同僚の複数の人達に同時に打ち明けるというのも一つの方法かなと思います。複数の眼があれば、悪いことはやりにくいでしょうし。
そういう意味でもネット上で知り合った個人相手に相談するのはお奨めできませんし、ネット上の個人は無責任なことを言うことが往々にしてあります。
相談するなら、やはりリアルでの信頼関係がある人や、ネット上ならしっかりとした専門的な支援機関が良いと思います。
(最終回に続く)
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